フランスに渡るまでの10年間

フランス移住手続き

写真はパリ8区のモンソー公園(Parc Monceau)

娘を連れてフランスへ移住すること、それは10年前から私の頭の中にはありました。当時まだ小さかった娘ですが、成長とともに娘が自分のもう一つの国である「フランス」に興味が湧くまで、私が想像していたよりも時間はそう長くは掛かりませんでした。今思えば、子育ての合間にコツコツと下調べをしておいて本当に良かったと思います。

私にとっての恩人

「フランス国籍の子を持つ親だから、あなたはフランスに住める権利がある。」これまで、この言葉を何度も耳にしてきました。でも、どうやって??定かな情報は日本のどこにもありません。在日フランス大使館に問い合わせても返信いただけず、諦めず領事館に問い合わせると、ビザを申請することから始める一般的な情報のみを得ることができました。しかし、ビザを申請する為にはフランスに母子で滞在するための経済証明(当時 約375万円)が必要です。日本でひとり親、福祉のお世話になっている状況から私には金銭面での余裕は全くありませんでした。また、フランスに住んでいる娘の父の家族とは長らく疎遠にしていた事もあり、フランスでの拠り所がなく、今のままの状況ではいつになってもフランスに渡ることができない、と諦めかけていた矢先、パリ日本人会の岡本さんにメールを通じて質問させていただく機会を賜ることができました。国際恋愛が多様化している現在、私たち母子のようなケースは決して珍しくないようにも思えるのですが「これ」と言える答えを探せず、毎日途方に暮れていましたが、岡本さんが数ヶ月に渡りメールでやり取りをしてくださり、私の膨大な質問に対して的確かつ分かりやすく丁寧な答えを授かることができ、また「あなたは法的には滞在許可、労働許可、社会保障、母子家庭手当などなどが保証されています」と仰ってくださり、岡本さんのおかげで今まで遠ざかっていた母子でのフランス移住がとても現実的なものに感じられるようになりました。現在、岡本さんと直接連絡を取ることはできないようなので、この場をお借りして感謝の気持ちをお伝えしたいと思います。
本当に、本当にありがとうございました!

現在、岡本さんの後任となられる方はパリ日本人会にはいらっしゃらないようです。私が数年前に質問したところ岡本さんのように親身になって質問に答えてくださる方は、残念ながら一人もおりませんでした。岡本さんの様に、、とは決して言えませんが、私が岡本さんから授かった情報をこのブログに記していくことで、一人でも多くの方が安心のもと母子でのフランス移住を現実的なものとして捉えていただけるよう、お力になれますと幸いです。

タイトルとURLをコピーしました